ふくしまこどもクリニック
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世界のヤマナカと豊中のヤマセイ

 4月17日(金)から、19日(日)まで、日本小児科学会が開催されました。

 一大イベントは、iPS細胞の研究でノーベル医学生理学賞を受賞された、京都大学iPS細胞研究所所長の山中 伸弥先生の講演でした。初日、平日の午前中の講演にもかかわらず、大阪国際会議場大ホールは満席で、熱気ムンムンでした。
 幸い、早起きをして陣取った僕は、10列目真ん中で拝聴することができました。まあ、公演とは違って講演ですから、会場内のどこで聴いても同じなのですが。

 撮影禁止、とあれほどアナウンスされていたのに、先生が登壇されるとスマホのシャッター音が鳴る鳴る。  見ず知らずの隣席の先生に、「めったにないことですから、いいですよね~」などと言い訳にもならない言い訳をしつつ、僕も一枚。
 隣の先生も、「そうですよね~」とパシャリ。

 大学を卒業して、脊椎損傷の高校生の患者を担当したこと。その患者の機能回復が達成できず、臨床医学の限界を感じ、再生医学の研究を志し、アメリカに渡ったこと。
 素晴らしい研究環境に身を投じたのち、指導教授の教え―VISION and WORK HARD―を携えて日本の研究現場に帰ってきたものの、あまりの研究環境の違いに、しばらく病気になってしまったこと。PADという山中先生が名付けた病気。Post America Depression(笑)。

 iPS細胞の作成、という深遠な目標を立て、努力の結果、約6年間で作成できたこと。まさにVISION and WORK HARD。

 iPS細胞は、一般に言われている再生医療の武器のひとつであることは確かにそうであるけれど、個人個人に合わせた治療の開発に有益であると考えていること。

 ユーモアを交えながらの、あっという間の1時間でした。

 講演終了後は、割れんばかりの拍手―スタンディング オベーション!でした。

 さて、講演が終わった後は、現実世界に引き戻されて、数々の教育公演や発表演題に参加し、脳みそがつかれた僕は、ふつかめの夜、豊中市の「キッズクリニックやまもと」の山清先生と痛飲したのでした。こっちは豊中のヤマセイやな~、などと。

 学会、って、案外(?)脳みそが疲れるのですが、いい刺激をもらって帰ってくるものですよ。

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