2025/10/03
昨シーズンから、「痛くないインフルエンザワクチン」が登場しています(医学的情報については、当HP「ふくこど新聞」をご一読ください。
 夢のようなお話ですが(昨年も言いましたが)、本当です。対象年齢は2歳以上19歳未満の方で、1回の投与で終了です。
 接種時は、少し上を向いていただいて、専用の注射器みたいなもの(シリンジ)の先を鼻の中に少しだけ挿入して、ピッ、と噴霧します。これを左右両方の鼻に行い、終了です。
                       
 どう考えても痛くはありません。実際、昨年接種した際に明らかな不平不満を訴えた児は、たいへいくんのみでした。
 接種の後、はなをすする必要はありませんし、はなをフンフンしてもくしゃみをしても接種効果に影響はありません。また、はなを経由して飲み込んだとしてもからだに影響はありません。アレルギー性鼻炎で洟がある、という方にも適応があります。
 これは素晴らしい!・・・と思うのはオトナの論理で、小児科領域では、この「点鼻接種」が最大の難所です。
 ただでさえ昨今の新型コロナや従来のインフルエンザのおかげで鼻を手で抑えながら診察室に入室されるお子さまが発生している中、この情報を耳にした瞬間の小児科診療スタッフの顔を皆さまにお見せしたかったところです。昨年夏、ご案内いただいた製薬会社の方のドヤ顔と、スタッフの半泣き顔のコントラストが印象的でした。
しかし、ご安心ください。来るべき今年の接種開始に向け、看護スタッフは「世界陸上」の影響もあり、必ずや接種を成功させるべく、以前にも増して日々の筋トレに励んでおり、自信を持ち筋力を蓄え、悲壮な覚悟で取り組んでおります。
当院では、従来の皮下注射型と、点鼻接種型のどちらもご用意しております。
今年も既にインフルエンザ流行シーズン入りしていますので、普段のマスク/手洗いを頑張り、ワクチン接種をすすめましょう。
