072-338-2911

〒580-0014 大阪府松原市岡2丁目7-3 セントヒルマンション1F

072-338-2911

松原市の小児科、アレルギー科 ふくしまこどもクリニック

ふくこど新聞

トップページ»  ふくこど新聞

隠れインフル!?

  このところ、「隠れインフル」なる病気についてよく質問されます。
 そこで、今回のふくこど新聞は、「隠れインフル特集」です。
 ゲストに、人気沸騰中の隠れインフルさんをお迎えし、お話を伺いました。
 
―本日は、全国を飛び回ってご活躍中で、非常にお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 
「よろしくお願いいたします。」
 
―早速ですが、昨今、テレビやネットで話題の「隠れインフル」、これは、ご専門の立場からはどういったものでしょうか?
 
「はい。インフルエンザは、A型、B型、C型とありますが、実際に問題となるのはA、Bのふたつの型です。ワタクシは、専門が「隠れ」ということになっていますが、本職はA型です。「隠れ」には、B型が本職の方もいます。この、A、Bの型を症状から区別することは不可能です。」
 
―A型は熱が高い、とか・・・。
 
「最高体温は一般的にA型で高く、B型で低いと考えられてきましたが、ある流行年の研究で、型による差はあまり明らかではなかった、という調査結果もありますので、一概には言えません。
 さて、インフルの立場から言わせていただくと、『隠れインフル』などという病気は、存在しません。」
 
―存在しないのですか?
 
「その通り。存在しません。『隠れインフル』を医学的に明確に定義したものはなく、敢えて言えば『いままで思われてきたインフルエンザ症状の典型的な概念から外れ、発熱などの症状が軽度で、まさかインフルであるとは本人、家族、周囲の者も気付かずに過ごしているもの』ということでしょうか。
 インフルと気付かずに過ごすのですから、感染源として非常に問題です。」
 
―いままではそのようなインフルエンザはなかったのですか?
 
「ワタクシが、先ほど、『隠れインフル』などという病気は存在しない、と申し上げましたが、ある事象は、名前が付けばカタチを成す、ということだと思います。
 以前から、例えば高齢者ではインフルでも高熱率が低い、ワクチン接種者では重症化しにくい、ちうことが知られていましたし、迅速検査が広く用いられるようになったために、実は、元気に走り回っている微熱のみのガ、いや、お子さまにもインフルエンザはたくさん居る、ということが知られるようになってきました。これらを『隠れインフル』と命名した,ということなのでしょう。
 なお、名づけ関連では、切り口は違いますが、『競走馬名から見た名づけの音象徴』という、言語学に関する優れた論文が発表されましたので、ぜひご一読ください(K.Fukushima,2018)。」
 
―いまのお話ですと、微熱程度でもインフルエンザはあり得る、走り回って元気そうに見える児にもインフルエンザは居る、気付かずに周囲にばら撒いていることもある、ということでしょうか?
 
「おっしゃる通りです。普段と様子が少しでも違うようであれば、春までの流行期には、常にインフルを考えて対応する、ということが大切です。
 参考までに、Kawaiらによるインフルエンザの最高体温についての調査結果を下に挙げておきます。上段がA型、下段がB型で、体温に案外幅があることにお気づきだと思います。」

 

<A型インフルエンザの最高体温>
 


 <B型インフルエンザの最高体温>

 

―最後に、読者の方に一言メッセージをお願いします。
 
「我々インフルは、逃げも隠れもいたしません。春まで、与えられた使命を粛々とすすめてまいりますので、皆さま方のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。」
 
―隠れインフルさん、本日はお忙しいところ、ご丁寧なお話をありがとうございました。益々のご活躍を期待しております。
 
「こちらこそ、ありがとうございました。」
 
 
編集後記)
 インタビューは、市内某小児科クリニックで行われましたが、隠れインフルさんは、終始にこやかに謙虚にお話しされていました。人気の理由の一端を垣間見たような気がしました。
 それでは、皆さま、ごきげんよう。
 

アンケートにご協力ありがとうございました

 先日、当院を受診された患者さまにご協力いただき、「病診連携」についてのアンケートを実施しました。ご病気でご心配のところ、ありがとうございました。

 7月2日(土)に、「第57回アレルギーQ&A研究会」が薬業年金会館で開催されました。同会は、アレルギー疾患をいろいろな切り口から研究する会なのですが、今回のテーマは「気管支喘息の病診連携を考える」というものでした。
 喘息のお子様をお持ちのご家族が、安心して日常を過ごせるように・・・。
 そのためにはどのような課題があるのかを、専門病院、地域基幹病医院、急性期病院、そしてかかりつけ医、のそれぞれの立場から考えよう、という試みです。

 

 
 
 今回、「かかりつけ小児科」の立場から、その課題を論じるように、とのご指名を受け、みなさまにご協力いただいたような次第でした。
 『「病診連携」という言葉を知っていますか?』
 約60名の方に伺った結果は以下の通りでした。
 

 
 第三次医療法改正により、病院と診療所の役割分担が示されたのは、もう約20年前でした。しかし、現状では、心配を抱える患者さまは検査機器やスタッフが充実している「病院」に集中し、結果、病院そのものがパンク寸前となっているのが実情です。
 「病診連携」という考え方は、それが必要である状態の患者さまは「病院」が診断、治療し、病状が安定したのちは「かかりつけ医」が診療し、状態に変化があれば再び「病院」で精査、治療する・・・というものです。
 そのことで、「医療資源」-検査機器や人材といった、医療に必要な構成成分-を有効に活用することができ、それは結局、患者さまの安心した日常生活に繋がることになります。

 それを進めるためには、かかりつけ医の力量が問われており、患者さまと医療機関の信頼関係の構築が肝要です。
 ふくこど、これを機にひとつ、頑張ります。
 

B型肝炎ワクチン

 平成28年10月から、B型肝炎ワクチンが定期接種となりました。
 0歳児(標準的接種は2か月から)が対象ですが、国の予算等の関係で、定期接種の対象者は、平成28年4月1日生まれからの児となります。
 3回の接種が必要ですが、若年層を中心に、性的接触等の濃厚接触により、感染者が増加する傾向にあり、任意接種対象であっても、積極的に接種するようにしましょう。
 詳しくは当院スタッフまで。

出席停止期間について

出席停止期間が変更になりました

 平成24年4月から、学校保健安全法(いわゆる「学校保健法」)の施行規則の改正に伴い、登校停止期間が変更されています。日常よく遭遇する疾患について記します。

インフルエンザ
改正前:解熱後2日を経過するまで
改正後:発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)

百日咳
改正前:特有の咳が消失するまで
改正後:特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌性物質製剤による治療が終了するまで

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
改正前:耳下腺の腫脹が消失するまで
改正後:耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで

 インフルエンザについては、平均すると以前に比べて登校停止期間が長くなり、本人の療養期間はもちろん、「周囲への感染源となる」という観点からも、必要最低限の法的な登校停止期間が設定されたことになると考えます。
 百日咳は、有効な抗生剤投与により、「咳が続いている」期間よりも短い期間で排菌期間―菌を周囲にばらまく期間―は終焉する、という点から設定されました。
 おたふくかぜ、これは以前から悩みのタネでした(笑)。「耳下腺の腫脹が消失するまで」とされていましたが、それだと長い児で2~3週間かかることもあって、ナカナカいろいろ大変でした。また、「じゃあ耳下腺と同じような性質をもつ顎下腺ならどうなんだ!?」という素朴な疑問にも答えていなかった法律でもあったので、今回はわかりやすくなりましたね。ただし、「腫脹発現から5日を経過」した後にでも、合併症―髄膜炎 等―は生じうるので、登校可能になってもしばらくは油断しないようにしましょうね。

pagetop